玻璃屋綺談(5)バイト君と店主の最後

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朝のニュース、各汽車の運行情報の中に珍しいものがあった。
鬼車の運行情報、この汽車の情報はめったに流れない。
誰か鬼人の移動があるのか、もしくは流刑の罪人でもでたか……。
不意に七宝さんの顔がよぎった、まさか、あの人が流刑に……。
冷や汗が顔を伝った。

同時刻、玻璃屋の店前。
掃き掃除をする七宝、背後には拳銃を持つ女性の姿。
「ふぅ……ようかいちが何の用かなぁ」
捜査一課妖人係、人間社会の法律では裁ききれない妖人絡みの事案を捜査する部所だ、そこの人間来たということは……。
「貴方に逮捕状が出ているわ、玻璃屋店主七宝!」
「怖いねぇ……まぁ来そうな気はしてたけど、いいよ捕まってあげようかぁ」
あの娘……バイト君には手紙送ったし、あとは良いようになるだろうからね。
数分後、俺は七宝さんからの手紙を受け取っていた。
『奇車でこの街に行ってこれに書いてある物を受け取って来て』
これが最後だった。
ファンタジー
公開:20/04/15 19:06
更新:20/04/15 19:07

癒月連理( 岩手 )

2020.3.16にこの場所を見つけて、長文を書くのが苦手な私でもショートショートなら挑戦できるかなと思い、投稿を始めました。

このショートショートガーデンで書くことの楽しさを知る事ができました。
自分なりに色々文章を模索していきたいと思います。
作品を読んで気になった事がありましたら、是非コメントをお願いします、厳しいコメントもお待ちしています。

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