大森君がヤンキーと相部屋になった話
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大森はいたって平凡な大学生で、ヤンキーと呼ばれるタイプの人間と関わることはなかった。ところが、車の免許合宿に相部屋OKで申し込んだら、見事に頭金髪の「ヤバい」のと一緒になってしまった。
最初は、お互いの世界観があまりに違いすぎて、会話もたどたどしかったが、夜一緒に酒を飲むうちに親しくなった。
昼間の休憩時間、ヤンキーがジュース買ってきてやるよと気安く言うので、その分の小銭を渡そうと思ったが、面倒になった大森は財布ごと彼に渡した。すると、こんなもん俺に渡したら絶対に盗むぞ、と真剣な眼つきで突っ返された。それが彼にとってのリアルなのか、と大森は驚いた。だが大森は自分の流儀に従い、俺はお前のこと信じてるから、と改めて財布を預けた。
あとで財布を返してもらったとき、大森はあえて中身を確かめずに、そのままポケットにしまった。
するとなぜか、次の日から大森は「アニキ」と呼ばれるようになった。
最初は、お互いの世界観があまりに違いすぎて、会話もたどたどしかったが、夜一緒に酒を飲むうちに親しくなった。
昼間の休憩時間、ヤンキーがジュース買ってきてやるよと気安く言うので、その分の小銭を渡そうと思ったが、面倒になった大森は財布ごと彼に渡した。すると、こんなもん俺に渡したら絶対に盗むぞ、と真剣な眼つきで突っ返された。それが彼にとってのリアルなのか、と大森は驚いた。だが大森は自分の流儀に従い、俺はお前のこと信じてるから、と改めて財布を預けた。
あとで財布を返してもらったとき、大森はあえて中身を確かめずに、そのままポケットにしまった。
するとなぜか、次の日から大森は「アニキ」と呼ばれるようになった。
青春
公開:20/04/15 18:39
違う者同士だからこそ
感動が生まれ
友情が芽生える
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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