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「あっけないな」
生まれたときから面倒を見てくれていたアンドロイドを見送った。
ケースに入れられてトラックで運ばれていったのが事務的で拍子抜けした。
一応データのバックアップを取ってはいたけど、まともに起動しなかったし、
メモリーも壊れてたから、ろくなものは残ってないと思いながら見てみた。
「きゃきゃきゃ」
それは俺が赤ん坊の頃の動画だった。愛おしそうな声も入っていた。
幼稚園の運動会、手を繋いでの散歩、泣いているところ、小学校の入学式、こけて抱き起こされたところ、寝顔、歯を磨いている、笑い合ってる…
俺ばかりが写っていた。
涙が止まらない。
生まれたときから面倒を見てくれていたアンドロイドを見送った。
ケースに入れられてトラックで運ばれていったのが事務的で拍子抜けした。
一応データのバックアップを取ってはいたけど、まともに起動しなかったし、
メモリーも壊れてたから、ろくなものは残ってないと思いながら見てみた。
「きゃきゃきゃ」
それは俺が赤ん坊の頃の動画だった。愛おしそうな声も入っていた。
幼稚園の運動会、手を繋いでの散歩、泣いているところ、小学校の入学式、こけて抱き起こされたところ、寝顔、歯を磨いている、笑い合ってる…
俺ばかりが写っていた。
涙が止まらない。
SF
公開:20/04/15 16:10
更新:20/04/16 18:55
更新:20/04/16 18:55
SFが好きなのでやはり書いてしまいます。
アイロニカルでブラックなものが多いです。
好きな作家は伊藤計劃と三島由紀夫。あとは海外SF
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