いろのはなし・烏羽色

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「この町はね、ずっと昔からこんな感じなんだ」少年は言う。
永遠に終わらないような暗闇。それが空を包み込んでいる。
「古くからの言い伝えでは、町全体が大きな烏に飲み込まれているっていうんだ。だから空全体が真っ黒。仮にそうだったとして、それは何のためなのか、みたいな話はよくされているんだ。昔、神様の使いとして地上にやってきた烏に、町民が罰当たりなことをした、とか」
その話を聞いて、隣に居た別の少年は言う。
「街を飲み込んだ大烏は一つ目らしくて、空の月がその目だっていう噂もあるよ」
また別の子。
「逆に、僕たちをいろんな災いから守ってくれているっていう話もあるんですよ」
災いから守る、か。それにしてはいささか見栄えが良くないような。何か不吉なことが起こっているような空の色だしなぁ。
見上げた空は、穏やかに月明かりを溶かしている。
おや……? 今、月がぱちくりと瞬きをしたような。気のせいだろうか?
ファンタジー
公開:20/04/13 08:00
更新:20/04/13 10:02
#いろのはなし

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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