サイキックマスター城ケ崎ミチル その3
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ミチルと同じサイキックマスターであり、双子の兄でもある城ケ崎タケルが、ママチャリを必死で立ち漕ぎしながら颯爽と現れた。
「すまないミチル、遅くなった」
「タケル兄さん」
ほっと安堵のため息を漏らすミチル。
タケルは黙って頷くと、ママチャリを降りチェーンロックを掛ける。
「ムドエ」
「なにしに来たタケル」
ミチルが見守る中、二人の空気が張り詰めていく。
「かつて仲間だったよしみだ、ムドエ。苦しまずにあの世へ送ってやる」
「仲間だと? 俺は貴様を仲間だと思ったことなど1度もないわ!」
ダンッ、とタケルが地面を蹴った。
「はあああ!」
待ち構えるムドエに渾身の一撃を放つ。
「でやーっ!」
「ふんっ」
「ぐわーっ!」
ムドエの強烈なパンチをくらったタケルは、ライトスタンドへと飛んでいく白球さながらに、綺麗な弧を描いて宙に舞った。
青い空に、大きな白い雲がいくつも浮かんでいる。
「タケル兄さーん!」
「すまないミチル、遅くなった」
「タケル兄さん」
ほっと安堵のため息を漏らすミチル。
タケルは黙って頷くと、ママチャリを降りチェーンロックを掛ける。
「ムドエ」
「なにしに来たタケル」
ミチルが見守る中、二人の空気が張り詰めていく。
「かつて仲間だったよしみだ、ムドエ。苦しまずにあの世へ送ってやる」
「仲間だと? 俺は貴様を仲間だと思ったことなど1度もないわ!」
ダンッ、とタケルが地面を蹴った。
「はあああ!」
待ち構えるムドエに渾身の一撃を放つ。
「でやーっ!」
「ふんっ」
「ぐわーっ!」
ムドエの強烈なパンチをくらったタケルは、ライトスタンドへと飛んでいく白球さながらに、綺麗な弧を描いて宙に舞った。
青い空に、大きな白い雲がいくつも浮かんでいる。
「タケル兄さーん!」
SF
公開:20/04/13 19:19
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