星が見えるね
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ある夜に、君はなんだかわざとらしく、星が見えるね、と僕に言った。目を上げてみると、確かに星が二つ三つ、都会の霞む空の向こうに瞬いているのが見えた。でも、そんなことより、どうして君は急にそんなことを言い出したのか、僕は気になった。ちょっとコンビニまで行くと僕が言ったら、私も一緒に行くと言い出して、君は玄関まで出てきた。そうして、靴を履いて、つま先をとんとんと鳴らし、外に出たらもう直ぐに、星を見るよりも早く、君はその言葉を紡ぎはじめていた。そうして君はただ、星を見上げる僕の隣で、何かうきうきとした表情を浮かべていた。
ああ、きっと僕は何かロマンチックなことを言うべきなんだろうな。でも、僕の頭に浮かぶ言葉はどれも薄っぺらく陳腐に思えて、結局いつも黙り込んでしまう。君はよくこんな僕に飽きもせず、嬉しそうに笑っているね。
僕は君の手をそっと握り、もう一度ぎゅっと握って、夜の道を歩き出した。
ああ、きっと僕は何かロマンチックなことを言うべきなんだろうな。でも、僕の頭に浮かぶ言葉はどれも薄っぺらく陳腐に思えて、結局いつも黙り込んでしまう。君はよくこんな僕に飽きもせず、嬉しそうに笑っているね。
僕は君の手をそっと握り、もう一度ぎゅっと握って、夜の道を歩き出した。
恋愛
公開:20/04/12 21:37
更新:20/04/12 21:39
更新:20/04/12 21:39
恋愛を描くのが苦手な
私が頑張って捻り出した
結果がこれです
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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