大声家族
0
6
美しい花畑の中にいた。
うっとりと眺めていると、声が聞こえてきた。
「真由美、大丈夫か? すぐ行く!」
夫の雄介の声だ。
もう、いつでも、大声なんだから。
出会い、初めてのデート、プロポーズ、親への結婚の挨拶、結婚式。
いつも大声で恥ずかしかった。
あれ? まるで、走馬灯のように思い出が浮かぶ。雄介と一緒の思い出。
「真由美!」
目が覚めた。
痛い。苦しい。
一瞬、どこにいるのか、わからなかった。
「先生、意識が戻りました」「大丈夫?」「はい、いきんで」「あと、少し」
そうだ、お産中だったんだ。
雄介はまだ、病院に来ていない?
「真由美、どこだ?」
あ、夢の中の声じゃない。もう、病院に着いたんだ。そう、思ったとたん、すっと、体が楽になった。
「オギャー」
ものすごく、大きな産声。
パパにわかるように泣いているのね。
すぐに雄介の泣き声も聞こえてきた。
うっとりと眺めていると、声が聞こえてきた。
「真由美、大丈夫か? すぐ行く!」
夫の雄介の声だ。
もう、いつでも、大声なんだから。
出会い、初めてのデート、プロポーズ、親への結婚の挨拶、結婚式。
いつも大声で恥ずかしかった。
あれ? まるで、走馬灯のように思い出が浮かぶ。雄介と一緒の思い出。
「真由美!」
目が覚めた。
痛い。苦しい。
一瞬、どこにいるのか、わからなかった。
「先生、意識が戻りました」「大丈夫?」「はい、いきんで」「あと、少し」
そうだ、お産中だったんだ。
雄介はまだ、病院に来ていない?
「真由美、どこだ?」
あ、夢の中の声じゃない。もう、病院に着いたんだ。そう、思ったとたん、すっと、体が楽になった。
「オギャー」
ものすごく、大きな産声。
パパにわかるように泣いているのね。
すぐに雄介の泣き声も聞こえてきた。
恋愛
公開:20/04/11 16:47
名作絵画ショートショートコンテストで「復元師」が太田忠司賞を受賞しました。
キンドルでSF短編を発売中。https://amzn.to/37n3Bjv
「ショートショートの花束」8と9にものっていますので、よろしく。
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます