原子炉人間

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すぐに頭に血が上り、「瞬間湯沸かし器」と呼ばれる人たちは原子炉人間だ。
原子炉人間の頭の中は、格納容器や圧力容器、燃料棒、制御棒、圧力抑制プールなど原子力発電所で使われている沸騰水型の原子炉と同じ構造になっている。
そこで、怒り狂った原子炉人間の頭の芯から燃料棒を取り出して冷却する必要がある。これが「頭を冷やす」という作業だ。
そして、熱く高温になった燃料棒が十分に冷えてから、再び原子炉人間の頭の芯に戻せば、怒りが収まって冷静な状態になる。
燃料棒を冷却する際に冷凍庫を利用するが、ここで注意が必要だ。冷凍庫に入れたことをうっかり忘れて冷やし過ぎるとカチコチに凍ってしまう。凍結した燃料棒をそのまま原子炉人間の頭の芯に戻せば、かき氷を食べたときのようにキーンと強烈な頭痛が襲ってくる。
だから、燃料棒を冷やし過ぎた場合は、冷凍庫から出したあと、常温にしてから原子炉人間の頭の芯に戻すことが肝要だ。
SF
公開:20/04/11 01:01
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山田衆三( 東京 )

1975年奈良県生駒市生まれ。奈良市で育ち、大学時代は京都(御所の近く)、大学院時代は湘南(海ではなく山側)で過ごす。
田丸雅智先生の作品に衝撃を受け、通勤中や休日などで創作活動に励む。
『ショートショートガーデン』で初めて自作「ネコカー」(2019年06月13日)を発表。
読んでくださった方の琴線に触れるような作品を紡ぎだすことが目標。

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