時計のつぶやき
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「先輩、見てください。この時計、彼が付き合って1年の記念にくれたんですぅ~」
私は曖昧な笑みを浮かべた。
「先輩、こういうのあまり興味ないですかぁ?あっ!マイちゃん見て。この時計、彼が付き合って1年の記念に私にくれたの~」
『多恵さんの彼って営業部の前田さんでしたよね?』
「そうだけど?」
『前田さんの元カノ、私の親友なんですけど、その親友も同じ時計を自慢していた記憶があります』
多恵は時計を外すとまじまじと見始めた。
「…これ、よく見たから細かい傷がついている。所々直した後がある。へ~、元カノへのプレゼント流用したんだそうなんだ…」
多恵の顔がどんどん怖くなる。
「ちょっと営業部まで行ってきま~す」
笑顔で出て行く多恵を誰も止められなかった。怖くて声をかけられなかった。
君も災難だったね。
私がそう時計に呟くと『分かってくれる?』と呟き返された。
私は曖昧な笑みを浮かべた。
「先輩、こういうのあまり興味ないですかぁ?あっ!マイちゃん見て。この時計、彼が付き合って1年の記念に私にくれたの~」
『多恵さんの彼って営業部の前田さんでしたよね?』
「そうだけど?」
『前田さんの元カノ、私の親友なんですけど、その親友も同じ時計を自慢していた記憶があります』
多恵は時計を外すとまじまじと見始めた。
「…これ、よく見たから細かい傷がついている。所々直した後がある。へ~、元カノへのプレゼント流用したんだそうなんだ…」
多恵の顔がどんどん怖くなる。
「ちょっと営業部まで行ってきま~す」
笑顔で出て行く多恵を誰も止められなかった。怖くて声をかけられなかった。
君も災難だったね。
私がそう時計に呟くと『分かってくれる?』と呟き返された。
公開:20/04/09 19:05
元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。
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