名探偵?

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16時、帰宅すると姉が腕を押さえて座り込んでいた。
「どうしたの?怪我?」
「後ろから襲われて……」
近寄ってみると腕には斜めの切傷が、こんな傷はぶつかってつくものではない。では何故……。
その時、突如探偵が現れた。
「この傷害事件の謎を解いてあげよう!」
僕はきょとんとした、別に頼んでもいない。そんな僕の反応を無視して探偵は推理を続ける。
「さて――君が学校から帰ってきたのはつい先程、君らのお母さんが出掛けたのが15時、それからこの部屋は誰も出入りしていない」
すらすらと自分の推理を語る探偵、僕は白けた目でそれを見る。
「施錠されていて、壊された所もない、そんな状況でお姉さんを切りつけることが出来たのは――お前だ!」
探偵は白猫を指差した。
…………沈黙が流れる。
するとその時母が帰ってきた。
「あんた達何してるの?」
「姉ちゃんの探偵ごっこだよ」
「ごっこじゃないわ、これは予行演習!」
ミステリー・推理
公開:20/04/10 18:50

癒月連理( 岩手 )

2020.3.16にこの場所を見つけて、長文を書くのが苦手な私でもショートショートなら挑戦できるかなと思い、投稿を始めました。

このショートショートガーデンで書くことの楽しさを知る事ができました。
自分なりに色々文章を模索していきたいと思います。
作品を読んで気になった事がありましたら、是非コメントをお願いします、厳しいコメントもお待ちしています。

キシャシリーズ
キシャとカイシャと異文化交流
海の家、森のケーキ屋さん
化かされたキツネ
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