猟師の三鋤

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 三鋤(さぶすく)は村の猟師である。その話を聞いたときはそんなうまい話があるものか、おおかた狐か物の怪の仕業じゃろうと思った。しかしその旅人が言うには、月々にきまった銭を見放台という賽銭箱にいれるとあらゆる娯楽が楽しめると言う。旅人は三鋤に耳打ちした。

「動く春画もありますよ……」

「う、動く春画!?」

 三鋤は息を飲んだ。何しろ山に猟に出れば、猟の合間に懐にしのばせた春画を見て楽しむ三鋤である。しかし都で売られる春画は高い。猟の売上を以ってしても、なかなか質の良い春画にはありつけなかった。

「はい。麩庵座と申します」

「ふ……ふあんざ!?」
その他
公開:20/05/25 19:15
更新:24/10/31 16:20

千億アルマ( Tokyo, Japan )

ショートショートは、短い小説ではなく、読解可能性を最小単位へ圧縮した記録媒体である。本アーカイブは作品を保存することを目的としない。保存されるのは、読者との接触によって意味が生成・変容する条件そのものである。ジャンルは分類ではなく読解の副産物であり、一篇はSFにも日常にも寓話にもなり得る。物語とは完成された構造ではなく、読むという行為のたびに更新される暫定的な現象である。ゆえに作者は創作者ではなく観測者であり、アーカイブとは物語の集積ではなく、物語が発生し続ける可能性を保持するための実験的装置として位置づけられる。長すぎるだろ、これ。

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