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「なるほど…いえ、山そのものが神様になってたりするのは知ってましたが、この山もそうだったとは…」
「そう、神体山っての?神様の体って事だな。知らないで登る人も割といるよ」
「そうですか…あの…ずっと一人でここに?」
「ああ、そうだよ。ハハ、小屋の中が気になるかい?確かに君達が社会生活を送る為に必要な物は置いてないかな。パソコンもTVも電話も冷蔵庫も…」
「はあ…でも困らないんですか?時間だってこれだと…」
「いや、時計でわかるから大丈夫。そろそろかな…」
「時計はあると…?う、うぅ…」
「どうした?」
「いえ、急に…眠気が…」

こうして今日も捧げ物が手に入った。楽勝だ。
え、何で時計だけあるかって?いや、俺は持ってないよ……なら何故時間がわかるかって?
それはね、神様が"お求め”になる時間が大体同じなんだ。そっから感覚的にわかるようになった。
ここは、神様の山腹だけに腹時計が鳴るんだよ。
ファンタジー
公開:20/05/25 18:50
更新:20/05/25 22:10

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