どうぞ 召し上がれ 第3話

6
4

ワタシは、アブラナ地区に住むアブラムシのアラ。
お母さんと一緒に、<森の小さなナナホシ小学校>の入学式に行くところ。
「アラ。校長先生のお話は、姿勢を正しくして、よく聞くのよ」

入学式がはじまり、ナナホシテントウ校長の長い話になった。
校長先生の威厳のある鎧のようなピカピカの服。
背中の七つの黒光りするホシ。
見れば見るほど、アラは、緊張した。

 緊張しすぎて、アラは、もじもじし始める。
  もじもじしているのは、アラひとりだけ。
   校長先生から、丸見え。
    さらに、アブラ汗が流れる。
校長先生が、羽根を広げて、ものすごい勢いで、飛んでくる。
     目の前が突然、暗くなる。

保健室でアラは、目を覚ました。
校長先生が、羽根で涼しい風を送り続けて、アラを助けてくれたことを聞かされた。
そして、アラのベッドの横には、大好物のものがあった。
「アブラナ どうぞ 召し上がれ」
ファンタジー
公開:20/05/25 18:00
テントウ虫 アブラナ 飛ぶ

ひだまりスケッチ

2020年4月24日第1作(公開)が誕生しました。
超ショートショートが、今まで届かなかった世界に連れて行ってくれます。
 

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容