16
10
朝起きると、目覚まし時計の秒針がぐるぐる好き勝手に回っていた。
「どうしたんだい?」
「かっ飛ばすぜい」
会話にならない。
短針も長針も正しい時間を指しているのでさほど問題はない。
捨てるほどでもないか。
俺はそのまま会社に行った。
帰ってくると、ものすごい勢いで回っている。
こちらの目も回りそうだ。
これはいかん。俺は正座し、秒針に説教をした。
「いいか。お前は秒針だ、一分間に一回転するのが仕事だ。分かったな?」
秒針はふて腐れて聞いていた。
次の日の朝起きると、秒針はさらにすごいスピードで回っていた。
「パラリラーパラリラー」ご機嫌だ。
よく見ると右方向に八回転した後、左方向に七回転している。
「一分間に一回転してるぜ。パラリラー」
……うん、やっぱり捨てよう。
「どうしたんだい?」
「かっ飛ばすぜい」
会話にならない。
短針も長針も正しい時間を指しているのでさほど問題はない。
捨てるほどでもないか。
俺はそのまま会社に行った。
帰ってくると、ものすごい勢いで回っている。
こちらの目も回りそうだ。
これはいかん。俺は正座し、秒針に説教をした。
「いいか。お前は秒針だ、一分間に一回転するのが仕事だ。分かったな?」
秒針はふて腐れて聞いていた。
次の日の朝起きると、秒針はさらにすごいスピードで回っていた。
「パラリラーパラリラー」ご機嫌だ。
よく見ると右方向に八回転した後、左方向に七回転している。
「一分間に一回転してるぜ。パラリラー」
……うん、やっぱり捨てよう。
ファンタジー
公開:20/05/22 23:40
更新:20/05/23 10:26
更新:20/05/23 10:26
牧原加奈です。
よろしくお願いします。
https://twitter.com/makihara_kana
ログインするとコメントを投稿できます