みかちゃん

0
2

「みかちゃん、これたべな。あーん」
ともだちのユイちゃんは、いつもわたしに、クッキーをくれたの。
でも、わたしがたべないから、けっきょく、ユイちゃんがじぶんでたべちゃうの。

わたしは、そんなユイちゃんがだいすき。
いつも、いっしょだった。
まいにち、ふたりであそんでいたの。
こうえんでひなたぼっこしたり、おままごとをしたり。
よる、ねるときもいっしょだったのよ。

でも、ユイちゃんが、さいきんわたしにかまってくれない。
あさごはんをたべると、あかくて、しかくいカバンをしょって、でかけていっちゃうの。
わたしは、おうちでひとりぼっち。

ゆうがた、やっとかえってきたとおもったら、わたしがしらないおともだちとあそんでいるの。
ユイちゃん、わたしといたときよりも、たのしそう。

いやだ。
わたしも、いっしょにあそびたい。
もう、「おにんぎょう」なんてやめて、にんげんになりたいわ。
ミステリー・推理
公開:20/05/23 19:11

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容