怒り発電

14
9

究極の自家発電システムが開発された。
怒り発電だ。その名の通り怒りエネルギーを直接電力に変換することができる。
人間でも動物でも、装置を装着している時に怒れば、発電することができる。
装置の形状は、鬼のツノデザインのカチューシャだ。2本ツノタイプと1本ツノタイプがある。このツノがカッと頭に血が上った時に、怒りを吸収し、そのエネルギーを電力に変換してくれるのだ。1日でたまったエネルギーは、取り外したツノを専用の箱に戻すだけで、自動的に家庭用の電力に変換される。
今や、町中の人が鬼のツノをつけている。気をつけなければならないのは感電だけだ。怒っている人同士のツノがぶつかるようなことがあると感電してしまう。命に関わるほどではないが、気絶する人も多く、満員電車での感電事故は社会問題になりつつある。結局、電車ではツノをつけてはいけないルールになった。発電にうってつけの環境であっただけに残念である。
ファンタジー
公開:20/05/21 22:25

arupara( 東京 西部 )

田丸さんがご出演された『情熱大陸』であらためて空想の力を思い知らされ、読むだけじゃなく書いてみたくなりました。

書いた文章のイメージをイラスト化するのが最近の楽しみです。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容