稀に現れる理不尽な客

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「私はランプの魔人。あなたのどんな願いでも三つ叶えてあげましょう。どんな願いでもかまいませんよ?」
ランプの持ち主の男は仏頂面だった。
「じゃあ、うまい棒を三本ください」
「お安い御用です」
ボンッと煙が湧いて、うまい棒が三本現れた。男はそれをゴミ箱に捨てた。そして魔人を無視した。
「あの、今のは別にまだ1カウントでいいですよ。あと二つ願いを叶えてあげますよ?」
「じゃあ、僕の目の前から消えてください」
「え、でも消えちゃったら三つ目の願いは叶えられませんけど…? いいのかなあ?」
「僕は別に困らないからいいです」
すると魔人は煙とともに消えてしまった。

翌日、男の家に葉書が届いた。
<至急三つ目の願いを書いて返送して下さい! ランプの魔人より>
男は溜息をつくと、葉書をビリビリに破って屑カゴに捨ててしまった。
ランプの魔人は三つ目の願いを叶えるまでランプに戻れず、困り果ててしまった。
その他
公開:20/05/20 23:16
更新:20/05/20 23:17
職場にいると 厄介なタイプ

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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