愛されキャラな時計

12歳の息子だが、昔の自分にそっくりだ。
クラスの人気者で、女子からは注目の的。
懐かしく思う。
「父さん！今日も女子から告られちゃった。」そう、言った。
「でもさ、山本さんの事が好きなんだよね。」調子に乗ってる。
ますます、似ている。我が子ながらに恐ろしい。
「二人と仲良くしとこーと。」
ははは。まぁ、いいか、何事も経験だよな。
放っておいた。
経験をどんどん詰め、そう思った。
人気者の宿命だ。自分を磨き、魅了をあげな。そう、思った。
「父さん！二人とも遊んでくれなくなっちゃった。」そりゃそーだ。
二兎を追うもの一兎をも得ずだ。
その年で、そんな経験できるなんて有り難いと思え。
息子を見ると切なくも楽しかった思い出が懐かしい。
過去から現在までの時間を通して愛される事の意味を学ぶ。だから、人生は楽しい。