夢のソーシャルネットワーキング

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 夢の解明が進み、少し前からイヤホンのようなデバイスを耳に入れて眠るだけでインターネットを利用して、同じ時間に眠っている者同士、夢の中でコミュニケーションを取れるようになってきた。
 この新たなSNSは事前にスマートフォンで設定できるため、悪い夢を見ることがなく、また夢はうろ覚えのため、他人からひどい中傷があったとしても、起きたときにはあまり覚えていないため、SNS疲れやマウンティングに悩まされることもない。このSNSの利用によって、短かった日本人の睡眠時間が他の先進国と同程度になり、健康にも大いに役立っている。
 ただこのサービスは新たな問題もあり、かつては世界を飛びまわっていたグローバル人材たちが地球の反対側の人々と睡眠時間をあわせるために昼間に眠るようになってしまった。国内経済成長率に著しく影響するようになったため、政府もそろそろこのSNSに対しての法案を検討中だという。
SF
公開:20/05/19 22:33

taro1( とうきょう )

自然科学の理系。自然と料理と旅と語学と歴史を学ぶことが好きです。
すべて自分で創作して書いていますが、もしも同じようなものが過去にあったらごめんなさい。
ケータイ小説のように段落空けたりするスタイルはあまり好きじゃないので、読みづらいかもしれません。

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