距離缶

人と距離を置きたい。一人にして欲しい。そう感じる人の為に開発された缶詰、それがこの距離缶である。
元々は災害時、避難先でパーソナルスペースを求める人の為に作られたものだ。
この缶詰は外側と内側に取っ手がついている。
中に入りたい時は外側の取っ手を開き、中に入る。
外見は２０㎝程の缶詰だが、中に入ってみると２mほどの広さが確保されている。
足も延ばせるし丁度いい狭さだと好評である。
缶の中はホゾン層で満ちており、密閉状態にあるにもかかわらず快適空間を確保できる。
距離缶のおかげで安眠を得る事が出来る。災害時でも一人の時間を確保出来る。
距離缶から出る際は内側の取っ手を押し上げればいい。もし、それが困難な場合は緊急避難スイッチも用意されているので安心だ。

しかしこの距離缶を悪用？する輩がいる。
編集者を名乗る者が、締め切りを破った作家を外に出られないよう改造した距離缶に閉じ込めているらしい。