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「あたし医学生きらいなの。偉そうで話すの下手だし。」
留学生課のノイから初めての一言がこれだった。美人のノイはいつも言葉づかいがひどい。
僕は日本からタイの地方都市の大学にやってきた。単位を落とした僕がここで病院実習をすれば、進級できるという。一日が終わるとノイの部屋で毎日報告することになっているのだが、彼女はそもそも医学生の実習に関心がなくいつも暇そうにしていて、事あるごとに医学生はきらい、興味ないという。
ある日、僕は分娩室ではじめてこの手で赤ちゃんを取り上げた。僕はうれしくてそのことを話すと、ノイにはめずらしく心に触れるものがあったようだった。
「よかったね。じゃ、あたしの時よろしくね。」
「もしかして僕とですか?」
「何言ってるの?ホント医学生ってきらい。」あきれた顔で言った。
ノイから医学生がきらいと聞かなくなったのは、この日だったと、しばらく後になって僕は気がついた。
留学生課のノイから初めての一言がこれだった。美人のノイはいつも言葉づかいがひどい。
僕は日本からタイの地方都市の大学にやってきた。単位を落とした僕がここで病院実習をすれば、進級できるという。一日が終わるとノイの部屋で毎日報告することになっているのだが、彼女はそもそも医学生の実習に関心がなくいつも暇そうにしていて、事あるごとに医学生はきらい、興味ないという。
ある日、僕は分娩室ではじめてこの手で赤ちゃんを取り上げた。僕はうれしくてそのことを話すと、ノイにはめずらしく心に触れるものがあったようだった。
「よかったね。じゃ、あたしの時よろしくね。」
「もしかして僕とですか?」
「何言ってるの?ホント医学生ってきらい。」あきれた顔で言った。
ノイから医学生がきらいと聞かなくなったのは、この日だったと、しばらく後になって僕は気がついた。
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公開:20/05/20 09:52
更新:20/05/20 09:55
更新:20/05/20 09:55
タイ
自然科学の理系。自然と料理と旅と語学と歴史を学ぶことが好きです。
すべて自分で創作して書いていますが、もしも同じようなものが過去にあったらごめんなさい。
ケータイ小説のように段落空けたりするスタイルはあまり好きじゃないので、読みづらいかもしれません。
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