タイムマシンの使い方2

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 A氏は愕然とした。
 不可能とされるタイムマシン製作を実現させる為に博士達の向上心を煽り、切磋琢磨させる狙いで『採用は1名のみ。不採用2名のタイムマシンは完全に抹消する』としたが、それが裏目に出た。どれも凄いが欠点がある。自分で自分の首を絞めた形だ。
 考えたA氏はS博士の2号機を採用。今後の行動をメモに記して2号機で博士達との契約時に戻ると契約書に『有効と判断すればどれも採用できる』との文言をこっそり追加した。現在の結果を変えないよう博士達には内緒で。現在に戻るとメモを確認し全てのタイムマシンを採用した。
 過去で元気な頃の妻と最高の思い出を作ると制限時間により戻された現在でメモを確認。N博士の3号機を使い現在に戻る際に忘れた記憶を想起させた。そしてM博士の1号機が五感で再現し満喫した。自身の中で3人の博士の力作を融合させたのだ。
 それを繰り返して若く元気な妻とずっと一緒に過ごした。
その他
公開:20/05/19 17:00
更新:20/05/19 19:21
青春 恋愛 SF ファンタジー 推理・ミステリー ホラー ジャンルはあなた次第 あと1話続編あります 本日18時投稿予定

NORIHISA( 碧の星 )

   創作活動はこちらのショートショートガーデンが初めてです。令和元年12月31日から投稿開始しております。
 勉強になりますので、どのようなことでもお気軽にコメントいただけると嬉しいです。厳しいご意見もお待ちしております。
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