コンビニの眼球(2)
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それで都合がいいことにちょうどその録画時間が眼球を取り出した直前の2時間程であるので、ちょっとした映画を見るようなものであるのだ。一説によると、眼球ミックスなる遊びが数百年前に流行り、その名残でいまでも特売品として異なった眼球がゴロゴロと並ぶのである。ところでその遊びであるが異なった二つの眼球を使えば、誰も見たことのない不可思議な唯一無二の物語が観れるとの触れ込みであった。脳はそれぞれの眼球の記憶の整合性を合わせる物語を映し出すという。私はイニシエの遊びが好きなので、今日は眼球を三つ買おう。二つだと一つの物語だが三つだと3通りの物語が楽しめるのだ。この青みがかったた眼球と、真っ黒な眼球と、後一つは、この金色の眼球が良さそうだ。いつの時代も金持ちはケチなもんである。またのお越しをお待ちしております。
その他
公開:20/05/18 23:46
タイ在住12年。妻子あり。
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