コンビニの眼球(1)

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2xxx年。今や肉体はリスクを抱えるだけの器でしかなかったが、お金持ちはどの時代も酔狂なものでオカシナ存在である。今の流行は「コンビニ」にお出かけをすることであり、その意味はリスクを抱えることに対する財力を誇示することを意味する。従って、品揃えはとても変わり種が多く、食品なんかは置いておらず、あくまでお金持ちらの道楽的商品が所狭しと並んでいる。今の時代の皆さんならドンキホーテを想像していただければよい。が、そんじょそこらで手に入るようなものは置いてはいないのが未来のドンキホーテなのである。ふと入り口の特売品カゴにゴロゴロ転がっているのは、なんと「眼球」である。その面白いところは、ペアになっておらず片目づつ売られているのが興味深い。眼球はある生体理学者によると最も脳ミソに近しい器官であり、眼球そのものに映像が残っているそうで、誰でも眼没に嵌め込めば、その映像が楽しめるという寸法だ。
その他
公開:20/05/18 23:46

南井ケル気( タイ )

タイ在住12年。妻子あり。

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