靴飼い
6
7
とある町に靴飼いの青年が住んでいる。靴飼いというのは、靴を育てる仕事だ。
その町では不思議なことに、靴が意思を持っているのだ。
はじめは小さな靴を拵える。生まれたて、子供の靴だ。
靴飼いの青年は毎日靴を散歩に出す。靴はスキップしながら石畳を進んでいく。軽やかな足取りで。
適度に食事も与える。食べ物ではなく、コンディショナーで栄養補給をする。長期間食事をしていないと、靴自体が色あせてきてしまう。そのため忘れてはならない、大切な仕事だ。
ブラッシングもしてより綺麗にしてあげる。
そうして丁寧に育てられた靴は次第に成長していき、成人を迎える。
今日も店頭では様々な靴たちが並んでいる。
いつか自分を選んでくれる誰かと一緒に、この世界中を旅することを夢見て、ショーウインドウから外を眺めている。
入店のベルが鳴る。
靴たちはひそひそと話し合う。
「いらっしゃいませ」
青年の声が店内に響いた。
その町では不思議なことに、靴が意思を持っているのだ。
はじめは小さな靴を拵える。生まれたて、子供の靴だ。
靴飼いの青年は毎日靴を散歩に出す。靴はスキップしながら石畳を進んでいく。軽やかな足取りで。
適度に食事も与える。食べ物ではなく、コンディショナーで栄養補給をする。長期間食事をしていないと、靴自体が色あせてきてしまう。そのため忘れてはならない、大切な仕事だ。
ブラッシングもしてより綺麗にしてあげる。
そうして丁寧に育てられた靴は次第に成長していき、成人を迎える。
今日も店頭では様々な靴たちが並んでいる。
いつか自分を選んでくれる誰かと一緒に、この世界中を旅することを夢見て、ショーウインドウから外を眺めている。
入店のベルが鳴る。
靴たちはひそひそと話し合う。
「いらっしゃいませ」
青年の声が店内に響いた。
ファンタジー
公開:20/05/18 10:03
たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!
ログインするとコメントを投稿できます