お土産

連休明け、職場にやってきた後輩が「これ、お土産です」と、皆にお菓子を配っていた。
さすが若いと違うな。
私達は週末まで会社に泊まり込み、不眠不休の仕事をこなしていた。
とてもではないがこの久方ぶりの休み、どこか旅行に行こう等という気は起きない。
寝て起きたら、もう休みが終わっていた。そんな感じだった。
「いや、僕もそんな感じでしたよ」
ん？でも旅行に行ってきたんだよな？お土産もある事だし。
「はい。前から予約していた夢旅行に行ってきたんです。バク・ドリームエアライン社の寝ているだけで行けるお手軽旅行です」
今はそんな旅行があるのか…便利な世の中になったものだな。
「ちなみにそのお土産、夢の中で買ってきたものなのでこっちの世界では食べる事が出来ませんよ」
それじゃ、いつ食べたらいいんだ？
「夢の中です。夢の中だといくら食べても太らないので思う存分食べください」
夢のある世の中になったものだ！