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滝を登り切った鯉は竜になり、しばらく宙を浮遊した竜は鯉のぼりへと変化する。そして、五月に生まれた鯉のぼりは、六月の上旬頃までにその命を終える――これが、今まで周知されていた鯉のぼりの発生と成長だった。
しかし近年、鯉のぼりの研究が進み、新たな生態が発見された。運良く七月まで生き残った鯉のぼりは、天の川を泳いで登り、宇宙へと繰り出すそうだ。
新たなる『鯉のぼり進化論』の提唱である。
これに目を付けたのが、誰あろう織姫と彦星だ。彦星が天の川で鯉のぼりを養殖し、織姫が機織りの技術で加工を施す。そして、出来上がった製品を地球へと輸出する。地球と銀河をまたに掛けた、一大新事業が誕生した瞬間だった。
そんなわけで、『天の川印の銀河鯉のぼり』が今年の七月から発売される――星々の輝く装飾があしらわれた、美しい鯉のぼり。
……欲しい。
鯉のぼりコレクターの僕としては、見逃せない逸品である。
しかし近年、鯉のぼりの研究が進み、新たな生態が発見された。運良く七月まで生き残った鯉のぼりは、天の川を泳いで登り、宇宙へと繰り出すそうだ。
新たなる『鯉のぼり進化論』の提唱である。
これに目を付けたのが、誰あろう織姫と彦星だ。彦星が天の川で鯉のぼりを養殖し、織姫が機織りの技術で加工を施す。そして、出来上がった製品を地球へと輸出する。地球と銀河をまたに掛けた、一大新事業が誕生した瞬間だった。
そんなわけで、『天の川印の銀河鯉のぼり』が今年の七月から発売される――星々の輝く装飾があしらわれた、美しい鯉のぼり。
……欲しい。
鯉のぼりコレクターの僕としては、見逃せない逸品である。
ファンタジー
公開:20/05/18 17:24
11/4~11/13の期間、「勝手に秋のお茶漬けデー」と題しまして、お茶漬けの物語を投稿中!(ストーリーに繋がりはありません)
11/4:「御茶ノ漬駅へようこそ」
11/5:「茶漬湖の底へ」
11/6:「神々しきお茶漬け」
11/7:「お茶漬け勇者の箸と匙」
11/8:「茶漬中毒」
11/9:「米どころ、茶漬けの祟り」
11/10:「茶が先か、卵が先か」
11/11:「檻の中。お茶漬けと一人」
11/12:「お茶漬け博物館」
11/13:「明日のお茶漬け」
お茶漬け、完結。充実したお茶漬けデーになりました……!
Twitter、ゆった~りと更新予定です。
https://twitter.com/dirokichiro?s=09
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