ジョブチェンジ

憧れて書き始めて褒められてこれならいけるって調子乗っていくらでも作れるって息巻いて有名になろうとしたけどツレから褒められても賞には全然引っかからず評価されず職場の人間に見つかってバカにされて起業家崩れやこじらせた中年やＳＮＳ慣れしてるだけの年下が次々出てフォロワーが出て被害妄想ばかり進んで挙句の果てに誰でも書けるとか喧伝されだして気が付いたら僕はクソ以下の有象無象になっていました。だから転身しました。大成功でした。町には僕の写真が溢れ僕の作品には日本中が注目しています。今日も僕は締め切った部屋で机に向かい全体をコンパクトにまとめつつさりげない仕掛けと大仰なミスリードを配置し驚天動地話題沸騰の結末を齎す作品を作り続けます。次に発表する作品の舞台は満員電車です。ペンとノートがペンチと雷管に代わり評価ではなく指名手配を受けラストシーンは爆発しか選べなくなりましたが僕は今、最高に幸せです。