お見舞石ころ
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高野誠一は石が大好きな男だ。日本各地を巡っては、その土地特有の石を観察する日々。そしてある時思いつく。
「もっと色んな人に、石の魅力を伝えたい」
高野は早速行動に移った。日本中に散らばる石仲間と連絡を取り合い、多くの銘石を確保することに成功した。
材料が集まれば、あとは販売元を見つけるだけ。メーカーに電話をかけ、アポイントを取ろうと奔走した。しかし、結果は芳しくなかった。
理由は単純。石なんて、誰も興味がなかったからだ。需要のない商品を売るほど、メーカーだって余裕はない。
肩を落とす高野の元に、一本の電話が入った。
「石の販売について、ご相談したいのですが…」
高野は話を聞き、すぐさま快諾した。トントン拍子に話は進んでいき、完成した商品は瞬く間に売れていった。
「お見舞石ころ」
やる事に欠く入院患者へのお土産。小石に縋ってでも暇を潰したい人には、ピッタリな商品だ。
「もっと色んな人に、石の魅力を伝えたい」
高野は早速行動に移った。日本中に散らばる石仲間と連絡を取り合い、多くの銘石を確保することに成功した。
材料が集まれば、あとは販売元を見つけるだけ。メーカーに電話をかけ、アポイントを取ろうと奔走した。しかし、結果は芳しくなかった。
理由は単純。石なんて、誰も興味がなかったからだ。需要のない商品を売るほど、メーカーだって余裕はない。
肩を落とす高野の元に、一本の電話が入った。
「石の販売について、ご相談したいのですが…」
高野は話を聞き、すぐさま快諾した。トントン拍子に話は進んでいき、完成した商品は瞬く間に売れていった。
「お見舞石ころ」
やる事に欠く入院患者へのお土産。小石に縋ってでも暇を潰したい人には、ピッタリな商品だ。
その他
公開:20/05/16 23:42
物語創作に興味があります。
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