一輪挿しの花火

花火業界も例に漏れず生き残りを賭け戦略を日々練っていた。ゼロ年代に誕生した“一寸玉”またの名を “一輪玉”は、新時代の花火として現在注目を浴びている。

一輪玉は約３センチの煙火玉で、色とりどりの花瓶と共に花屋で売られる。なぜ花屋？と思われるかも知れないが、そこが肝なのである。

一般に花火といえば、夏祭り等の大きな催しの目玉として行われる。一輪玉はそれをもっと手軽に屋内でも楽しめるよう改良を重ねた物なのだ。祝い事や見舞い、果ては愛の告白など、贈答品として花と同等或いはそれ以上の需要が期待できる。

付属のマッチで点火すると花瓶から玉が打ち上がる。そして10センチほど上空で、掌サイズの小さな花火が広がる。その姿は“一輪挿し”そのもの。

遠距離恋愛中のあなたも、ビデオ通話と一輪玉で恋人と一緒に花火を楽しむことができる。

｢たーまやー！｣ 一輪玉 ￥1980(税抜き) 全7色