マグネッター

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地球のすぐそばを、マグネッターが通過した。
マグネッターとは強力な電磁波を出す小さな惑星のことで、専門的には超高密度である中性星の一種である。
強力な電磁波を出すため、地球上のありとあらゆる電子機器は破壊された。インターネット回線は破壊され、パソコンもほとんどが使用不能となった。GPS衛星も狂ってしまったため、カーナビだけでなくあらゆる輸送機器の運行に支障が生じた。もちろん電子カード類も全滅だ。
いまや全世界が19世紀に戻ったようだった。
この混乱を記録に残そうにもパソコンがすべてダメなので、絶滅寸前の手書き派の作家の元に政府から依頼が来た。
手書き派の作家は、快諾した。
「いまは非常事態であるので、いくらでも協力しよう。実はいまのわしは絶好調なのだ」
なぜ、問う政府関係者に、作家はこう答えた。
「世界の混乱すると同時に、なぜか長年悩まされてきたわしの肩こりが治ってのう」
SF
公開:20/05/16 07:59

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