アップルパイ

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あるところに世間知らずで料理下手な男がおり、彼はちょっと凝った料理どころか庶民的な菓子すら食べたことがなかった。
「ジョージ、君は大学生なんだし、そろそろ料理のひとつくらい覚えたらどうだ」
「しかしなあボブ、料理はとんとダメでなあ。何かハードルの低いものはないかい?」
「ふうん、ならアップルパイなんでどうだ。冷凍パイシートとレンジで意外とカンタンに作れるぜ?我が家の8つの妹でもできる」
「なるほど、それはいい」
次の週、ジョージからアップルパイが完成したと連絡があった。
「この1週間、時間も金もかけて練習した!是非食べに来てくれ!」
早速ボブはジョージの家に行き、馳走になることにした。
ボブがアップルパイを口に運ぶかたわら、ジョージは言った。
「それにしても、アップルパイというのは随分と高級な菓子なんだな」
ボブの口からはアップル社のスマートフォンが出てきた。
その他
公開:20/05/13 21:12

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