炊飯器バロメーター
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「炊きたてのご飯って、幸せいっぱいになるよなぁ」彼が笑う。同棲を始めた時「毎日うまい飯をいっぱい食いたい」って言ったから、冷蔵庫は大きいものを買った。するとどうしても予算が足りず、炊飯器は私の貯金で買った。彼は気づいていないけれど。
毎日5合の米を炊き、夕食、朝食、弁当でちょうど食べきる。あぁ、今日も口いっぱい頬張る彼が愛おしい。「ちゃんと噛みなよ!すぐ飲み込むんだから。」私は幸せを噛み締めた。
ある日彼は「弁当、いいわ」と申し出た。上司と行く定食屋は社交の場なんだという。4合に減らそう。間も無くして、朝食の時間はなくなった。3合で足りるよね。気づけば彼は外食ばかりしている。2合でもあまる。
今日も私は近くのコンビニで夕食を買う。冷蔵庫は空だ。今や自分のために1合の米を炊く気もない。「一緒にご飯が食べたい」何度も飲み込んだ言葉がまだ消化できずにいる。そして私は自分の気持ちにそっと蓋をした。
毎日5合の米を炊き、夕食、朝食、弁当でちょうど食べきる。あぁ、今日も口いっぱい頬張る彼が愛おしい。「ちゃんと噛みなよ!すぐ飲み込むんだから。」私は幸せを噛み締めた。
ある日彼は「弁当、いいわ」と申し出た。上司と行く定食屋は社交の場なんだという。4合に減らそう。間も無くして、朝食の時間はなくなった。3合で足りるよね。気づけば彼は外食ばかりしている。2合でもあまる。
今日も私は近くのコンビニで夕食を買う。冷蔵庫は空だ。今や自分のために1合の米を炊く気もない。「一緒にご飯が食べたい」何度も飲み込んだ言葉がまだ消化できずにいる。そして私は自分の気持ちにそっと蓋をした。
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公開:20/05/13 20:38
こんにちは。
1歳児を子育て中の20代主婦です。
絵本を出版することが夢です。
週に1〜2つ投稿できたらと思っています。
どうぞお気軽にコメント下さい。
ご感想お待ちしております。
(画像はアマビエに扮した娘を描きました。
はやくこの事態が収束しますように…)
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