兄弟喧嘩の原因は

｢これをやるから、もう許せ。｣

半壊しつつある城の広間でメグミーク王国国王ミルクアージ2世はあるものを取り出した。

｢うるさい！ そんなもので騙されると思うのか？｣

甲冑姿の大男、プッチーン王国の王、カラメール3世が怒鳴り返す。

｢我が弟よ、まだ根に持っているのか？ あんな些細なことを。ここまでやればもう気が済んだであろう｣

｢テメエはいつもそうだ。なあなあでごまかそうとする。そっちはたいしたことと思ってなくても、された方にとっては大事だってあるんだ！ 返せば済むってもんじゃねえ！｣

｢相変わらず血の気の多い奴よ。この戦争でどれだけの犠牲が出たと思うておる。たかがそなたの思いひとつで。｣

｢もともとはてめえの行動が原因じゃねえか！ いつも見逃してきたが、今度ばかりは許さねえ！｣

｢わしが悪かった。もう二度とお前のプリンのカラメルだけを食べるのはやめる。ほれ、カラメルだ。｣