のびる双眼鏡

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伯父さんから双眼鏡をもらった
お風呂に浸けて覗いてみると
お風呂の中は深い海のようだった
何かいる
足に触れた感触まである
必死に覗き込むけど不思議な気配は消えてしまうのだった
双眼鏡を時計に向けると
何か見える
それは大人になった自分だ
僕はなんだか怖くなってきて
急いでベットに潜り込む
ふと、指に触れた見覚えのないボタンに気がつく
押してみると双眼鏡が光りはじめたではないか
僕の部屋はいつの間にかプラネタリウムのようにキラキラ輝いていた
もっとみたくて一生懸命覗きこむと
双眼鏡はのびて
僕は宇宙の中に飛び込んでいった
夢のように広い世界がそこにはあった

朝起きてカーテンをあける
ありふれた日常の中で

僕の未来は明るかった
ファンタジー
公開:20/05/11 01:49
更新:20/05/11 16:28

ミルコ

挿絵はコロナで展示ができなかったチビ太さんにご協力して頂きました

ものづくりをしてます

よろしくお願いします
 

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