カラスに襲われる女

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今日もまた襲われた。
最近私はカラスに狙われている。
カラスは顔を覚えるから攻撃すると仕返しされるよと、主人が話していたことがあるが、攻撃するも何も私はカラスが怖いし、攻撃なんて全く身に覚えがないのだ。
それなのに私は今日も頭を突かれ、ゴミだけを出して足早に自宅に逃げ込んだ。
「私が一体何をしたというの?」

「くそっ、今日もカラスか」
俺はゴミ捨て場で顔を合わせる女性に恋をした。
既婚者であることは知っているが、何度断られても声をかけて親しくなろうと思っている。
それでも受け入れてもらえなければ嫌がらせをしてやろうと思っている。
しかし、なぜだか声をかけようと思うといつもカラスが現れて彼女の頭を突き、彼女は早々と家に入ってしまうので一向に声をかけることすら出来ていない。

(以前、猫に襲われているところを守っていただいた者です。その節はお世話になりました。今度は私があなたをお守りします)
ファンタジー
公開:20/05/10 22:00

チョルクーパー( 横浜 )

ショートショートに魅了されています。
いつか本を出すことが目標です。
宜しくお願い致します。

こちらで初めて書かせていただいた「駅伝家族」で賞をいただきました。
また、伊坂幸太郎さんの「ガソリン生活」のキャッチコピーコンテストに入賞し、文庫版の帯に同ペンネームで使用されております。

noteにも【チョルクーパー】というペンネームでショートショートを投稿しておりますので、フォローして下さると嬉しく思います。
投稿している作品は同じですが、改行などの関係で読みやすくなっております。
多少加筆修正もするかもしれません。

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