八分の三分の一の女の子

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「ねえ、煙草止めなよ」
「そうだね」
これまでの人生で、僕にこう言ってきた女の子は彼女できっかり八人目だ。

「でもね、私あなたの吸ってるそれの匂いなら許せるかもってたまに思っちゃうのよね」
「少しでもそう思ってくれるとこちらも罪が軽くなるね」
こういった会話をしたのは彼女で三人目。

「まったく男は困ったら煙草を吸えばいいけど、女が煙草なんて吸ったらよっぽどの不良よ。世間は女には決まってシャボン玉ばかり吹かせるの。嫌になっちゃうわよね」
「いいじゃない、しゃぼん玉。僕はかわいいと思うけどな」
「あなた何も分かってないのね」
きっと僕は彼女のこういうところが好きなんだと思う。
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公開:20/05/10 20:19

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