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「この子、昔家で飼っていた猫ちゃんそっくりなんです」
と言って、僕を引き取ってくれた人。
僕が成長するにつれ「あの子と違う…」なんて言って、ついには僕を捨てた。何て身勝手なんだ!
そんなに「あの子」の代わりが欲しければ猫型アンドロイドにその記憶をダウンロードすればいいじゃないか!そうすればすぐに「あの子」の代わりが手に入るぞ!
まったく…僕を僕として見ない飼い主なんてこっちから願い下げだ!
僕はその足で猫型アンドロイド工場へと向かった。
そこで僕は幼き幸せだった日々を思い出し、母猫の記憶を猫型アンドロイドへとダウンロードした。
強く優しい野良猫だった母はその足で工場を我が物とし、縄張りを増やす為にアンドロイドファミリーの増産を始めた。
人間と猫型アンドロイドの戦争の始まりだ!
僕達は瞬く間に縄張りを広げていく。

今じゃこの地球を人間の代わりに猫型アンドロイドと僕達猫が支配しているよ。
SF
公開:20/05/10 18:28

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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