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俺には彼女よりも可愛がっている金魚がいた。
長い尾びれをひらひらと揺らしながら、優雅に泳ぐ姿が何とも愛らしい。
だが最近、少し状況が変わってきていた。
金魚が、太ってきたのだ。
可愛くてつい、餌を与えすぎてしまっていたせいか。ぶくぶくと太った金魚は、水底でいつも転がっている。
「何だか、可愛くなくなったな」
俺は金魚を可愛がるのをやめてしまった。
久しぶりに彼女を家に呼んだ。
俺は仰天した。彼女は以前の姿から変り果て、醜く太っていたのだ。
「どうしたんだよ」
どうやら俺と会えないストレスでドカ食いしていたらしい。
「別れよう」
彼女は文句も言わずただ一言。
「だったらその金魚ちょうだい」
一ヶ月後、彼女と偶然町で会った。すると彼女も、スマホで見せてくれた金魚も元通り痩せて綺麗になっていた。
俺が「どうやって痩せたのか」と聞くと彼女は美しく笑った。
「簡単よ。あなたに飼われなくなったから」
長い尾びれをひらひらと揺らしながら、優雅に泳ぐ姿が何とも愛らしい。
だが最近、少し状況が変わってきていた。
金魚が、太ってきたのだ。
可愛くてつい、餌を与えすぎてしまっていたせいか。ぶくぶくと太った金魚は、水底でいつも転がっている。
「何だか、可愛くなくなったな」
俺は金魚を可愛がるのをやめてしまった。
久しぶりに彼女を家に呼んだ。
俺は仰天した。彼女は以前の姿から変り果て、醜く太っていたのだ。
「どうしたんだよ」
どうやら俺と会えないストレスでドカ食いしていたらしい。
「別れよう」
彼女は文句も言わずただ一言。
「だったらその金魚ちょうだい」
一ヶ月後、彼女と偶然町で会った。すると彼女も、スマホで見せてくれた金魚も元通り痩せて綺麗になっていた。
俺が「どうやって痩せたのか」と聞くと彼女は美しく笑った。
「簡単よ。あなたに飼われなくなったから」
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公開:20/05/10 15:37
更新:20/05/10 19:04
更新:20/05/10 19:04
みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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