1
2

人は歩く事を辞め、自転車を作った
自転車ではスピードが出せない事に不満を持った技術者がバイクを作った。
バイクでは転倒の危険があると感じた技術者は自動車を作った。
時代が進み、環境にやさしい自動車を作れと命令が出た技術者は電気自動車を作った。
道路の補修が面倒になった政府は空飛ぶ自動運転車を作れと命令した。
命令通り自動車は完成はしたものの運転中に飛行機との接触事故が起こり、自動車はあえなく廃止になった。
だが、熱心な支持者に押され、政府は折れ、新たな乗り物に着手した。
それは目的地を入力し、ボタンを押すと車ではなく目的地の建物の方がこちらにやって来るのだ。これならば事故が起こるはずがない。
政府は喜んだ。
だが、肝心なことを忘れていた。
呼ばれた建物があまりにも大きかったため、車に乗っていた運転手は建物の下敷きになった。
数年後、この事件の背景には悪い業者の口車があったと判明した。
公開:20/05/08 19:50

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容