終わりがないズル休み

僕は学校をズル休みした。
自分の部屋でテレビゲームをしている。
母さんは僕を呼ばない。
学校から連絡もない。
トイレに行きたくならない。
お腹も減らない。
眠くもならない。
何度も繰り返す夜と朝。

ただひたすら、大好きなテレビゲームをする。
ゲームはやればやるほど上達するから終わりなんてないし、退屈もしない。
これは、ずっと憧れていた生活だ。
ついに、願いが叶った。
ゲームをやり続けて、何度も何度も夜と朝を越えた。

外の情報は、横目で窓から見える景色だけ。
外では数え切れないくらい、大きな戦争や災害があった様子。
ずいぶん長い間、完全に生物が途絶えたらしい時期もあった。
たまに、他の星や遠い未来から来訪者があったみたい。だけど今回、世界各地で暮らす人たちはまだ知らないと思う。
それより僕には大切なものがある。
テレビゲームと、終わりがないズル休み。