君とどこまでも

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「ブルームーンは幸福の兆し。もし本当ならさ、君と一緒になれたのも運命かもな」

布団から手を伸ばしカーテンの裾をめくると、窓越しに青い光が浮かんでいる。隣の彼女は僕の顔をのぞき込んで笑う。

「何それ、昨日の続き?」

昨晩、僕のプロポーズを彼女は受け入れてくれた。もちろん嬉しかった。でも頷いてくれた瞬間から、後悔にも似た気持ちが胸の奥に広がっていたんだ。

「あ、いや。本当に僕で良かったのかな、なんて」

彼女はものすごく綺麗で、そのせいか、すこし傲慢だった。わがまま放題の無理難題に、多くの恋敵が音をあげるなか、僕だけは食らいついて…。

「もちろんよ。あなただけだったんだから。ずっとそばにいる、って約束してくれたの」

…息苦しい。逃げるように窓の外を見やると、彼女がぎゅっとくっついてくる。

「もう手遅れよ。観念なさい!」

あとで聞いたんだ。まさか、あの青い星が地球だったなんて。
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公開:20/05/08 22:54

糸太

400字って面白いですね。もっと上手く詰め込めるよう、日々精進しております。

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