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いつも使っているマグカップを粉々に噛み砕いて飲むくらい父は怒っていた。
「父さん、落ち着きなよ」
俺は妹が連れてきた男に殴りかかろうとする父の身体を押さえながら泣きさけぶ妹の背中をさすった。
「とりあえず、あなたもお茶でも飲んで落ち着きなさい」
母はそう言ったが、たぶん無理だろう。
なぜなら、食人木の葉を使ったお茶は真っ赤で濃いめの血の香りがするので人間が飲めるようなものではないのである。
そもそも、父親が毛だらけで、目玉が24個もありライオンのような牙があるバケモノなのだから落ち着けというのは無理な注文である。
しかし、妹が連れてきた人間は男の中の男だった。
食人木のお茶を一気に飲み干して父に言い放った。
「彼女のお腹には赤ちゃんがいます。僕が彼女もこれから生まれてくる子供も守ります。結婚させてください」
その言葉は本当で、今では父と母は孫にデレデレである。
「父さん、落ち着きなよ」
俺は妹が連れてきた男に殴りかかろうとする父の身体を押さえながら泣きさけぶ妹の背中をさすった。
「とりあえず、あなたもお茶でも飲んで落ち着きなさい」
母はそう言ったが、たぶん無理だろう。
なぜなら、食人木の葉を使ったお茶は真っ赤で濃いめの血の香りがするので人間が飲めるようなものではないのである。
そもそも、父親が毛だらけで、目玉が24個もありライオンのような牙があるバケモノなのだから落ち着けというのは無理な注文である。
しかし、妹が連れてきた人間は男の中の男だった。
食人木のお茶を一気に飲み干して父に言い放った。
「彼女のお腹には赤ちゃんがいます。僕が彼女もこれから生まれてくる子供も守ります。結婚させてください」
その言葉は本当で、今では父と母は孫にデレデレである。
ファンタジー
公開:20/05/06 14:52
更新:20/05/06 14:58
更新:20/05/06 14:58
初心者ですがコメントやアドバイス等よろしくお願いします。
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