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 202X年、人類は豊かで便利な生活を謳歌していた。
一方その代償で温暖化と自然破壊が進み、未だ有効な解決策を見いだせずにいた。
そんなある日、世界は突如原因不明のパンデミックで大騒ぎとなった。人々の生活は混乱し、経済は停滞、ワクチンや特効薬もなく死者も増え続ける中、いつ収束するかも解らず不安な時間だけが過ぎていた。
 その数か月前、銀河病院である患者の診断結果がでた。「あなたの病状は末期癌で非常に危険な状態です。なぜこんなになるまでほっといたのですか。」と担当医は患者に言った。患者の体は高熱と衰弱でボロボロであった。患者は新たな治療方法はないかと担当医に尋ねた。
 「余りお勧めできないが一つだけあります。」それを聞いた患者はぜひその治療をと懇願した。
担当医は頷くと、「それでは早速に現在開発中の新型コロナウイルスを試してみましょう。」力強く目の前にいる「地球」を励ました。
SF
公開:20/05/06 12:11
更新:20/05/06 12:59

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