《資料3.核家族》
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朝5時半、早起きのお母さんがお弁当を作り始める。メニューは白飯、卵焼き、キュウリにハムを巻いて楊枝で刺したもの、ハンバーグ、みかん。小さいお弁当は幼稚園の弟、二段弁当は高校生のお姉ちゃん、ひときわ大きなお弁当はお父さん。
「おはようハニー」
午前6時、ちゅっと頬にキスをしたのはスーツ姿のお父さん。
「あ、またそういうこと。やめてよね私の前で」
制服のリボンを結びながら慌ただしく動いているのは年頃のお姉ちゃん。
「いってきまーす!」
お父さん、お姉ちゃんの順に家を出る。
「いってらっしゃい」
二人を見送った後、お母さんは眠い目をこする弟くんを、自転車で幼稚園まで送っブッ……
「はい、ここまでが昭和後期から令和初期までの一般家庭の朝です。皆さん質問はありますか?」
解説専門のAIが来場者に語りかける。ここは家族博物館。古きよき家族という制度について、常に展示をしているのだ――
「おはようハニー」
午前6時、ちゅっと頬にキスをしたのはスーツ姿のお父さん。
「あ、またそういうこと。やめてよね私の前で」
制服のリボンを結びながら慌ただしく動いているのは年頃のお姉ちゃん。
「いってきまーす!」
お父さん、お姉ちゃんの順に家を出る。
「いってらっしゃい」
二人を見送った後、お母さんは眠い目をこする弟くんを、自転車で幼稚園まで送っブッ……
「はい、ここまでが昭和後期から令和初期までの一般家庭の朝です。皆さん質問はありますか?」
解説専門のAIが来場者に語りかける。ここは家族博物館。古きよき家族という制度について、常に展示をしているのだ――
SF
公開:20/05/06 04:10
更新:20/05/06 05:32
更新:20/05/06 05:32
#SF
のんびり屋の気まぐれショートショート
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