紙になった MacBook

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2026年、Apple社はアメリカで新商品の発表会を開いた。そこでデビッド・ジョブスは「今までにない、革新的な商品ができた」という。
それが『紙になったMacBook』だった。

スピーチに魅了され購入した同期に会うと、アップルマークが書いてあるシルバー色の薄い1枚の紙を持ってきた。

「それ、ただの紙っぺらじゃないか。笑」と言うと、彼は目をつぶった。

すると、紙の上に写真が映し出され、写真の中にいる人は笑顔で動いている。
「次の会議の提案内容を想像してごらん。」と言われしてみると、その頭に浮かべた図や言葉が薄っぺらい紙の上に資料化されている。

それに、ドライアイだったその同期はもう眼科に行く必要がなくなり、紙は汚れやすいためAppleCare+も今まで以上に充実している。

ただ、1ページ目に表現できる範囲は4GBまでと決まっているため、ひとの想像力も奥行きのない平らなものになった。
SF
公開:20/05/06 08:05

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