おまもり

2
3

「お守り、買ってきたわよ」
「母さん、これで何個目?こんなにもいっぱいいらないよ」
「まあまあ、神様は喧嘩しないっていうんだから持っておきなさい」

『おう!久しぶりだな西の合格祈願の神』
『東の合格祈願の神!貴方もここにいましたか』
『私だけじゃないぞ。ここには今、各地から合格祈願の神が集まってきている』
『それはめでたい!これは合格確実ですな!では早速、宴会でも開きましょう』
『馬鹿者!』
『何ですか道真公、いきなり怒鳴らないで下さいよ』
『あの子は今、志望校に合格しようと必死に頑張っているではないか!何故貴様らは応援せん!』
『学問の神に合格祈願の神、これはもう合格間違いないでしょう』
『それが油断だというのだ!いいか!合格発表まで宴会は禁止だ!』
『道真公、相変わらず厳しいな』
『実は道真公に秘密で良い店を予約しています』
『決まりだな』

おまもりが効果を失う、その時の話である。
ファンタジー
公開:20/03/01 18:30

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容