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仕事終わりの夕方6時、早い足取りでいつもの場所へ向かう。
スーパー花丸、夕方6時半からのお惣菜争奪戦。最大90%オフの出血大サービス。それを取り合う人達の姿は戦国時代の戦そのものだ。
時刻は6時20分、お惣菜コーナーには既に人集りができている。すき間を掻い潜り、イメージトレーニングを始める。肩を回して腕を伸ばす、この位置なら届きそうだ。
ガランガラン!
「只今の時間より割引させていただきます!!」
雑なベルの音と共に一斉に貼られていく割引シール。貼られたと思ったら無くなり、また無くなる。
人波に飲まれながら、1つは自分の物にしようと必死に手を伸ばす。誰かの腹や腕に挟まれ、腕がもげそうになるが、それでも必死に手を伸ばし……手が届いた!
中身のわからないパックを力いっぱい掴みながらレジへと向かう。
ウキウキしながらパックを見ると、中身は1枚のはんぺん。
僕には白旗にしか見えなかった。
スーパー花丸、夕方6時半からのお惣菜争奪戦。最大90%オフの出血大サービス。それを取り合う人達の姿は戦国時代の戦そのものだ。
時刻は6時20分、お惣菜コーナーには既に人集りができている。すき間を掻い潜り、イメージトレーニングを始める。肩を回して腕を伸ばす、この位置なら届きそうだ。
ガランガラン!
「只今の時間より割引させていただきます!!」
雑なベルの音と共に一斉に貼られていく割引シール。貼られたと思ったら無くなり、また無くなる。
人波に飲まれながら、1つは自分の物にしようと必死に手を伸ばす。誰かの腹や腕に挟まれ、腕がもげそうになるが、それでも必死に手を伸ばし……手が届いた!
中身のわからないパックを力いっぱい掴みながらレジへと向かう。
ウキウキしながらパックを見ると、中身は1枚のはんぺん。
僕には白旗にしか見えなかった。
その他
公開:20/03/01 21:03
私の作品を読んで頂きありがとうございます。
趣味でショートショートを書いています。
だいたい即席で書いているので、手直しする事が多々あります。
多忙のため更新頻度はとても低いです、ごめんなさい。
星新一さんや田丸雅智さん、堀真潮さんの作品に影響を受け、現実感のある非現実的な作品を書くのが好きです。
最後の1文字までお楽しみください。
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