生活
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一つ呼吸を整える。どうせ、整わないのに。さっきまで部屋にいた女の匂いがする。金で呼んだ女。もうこんなことはしたくないと思う。けれど、きっと僕はまた、同じことをするだろう。立ち上がり、部屋を出る。少しはマシな気分になるだろうか。頭痛がする。今の僕は、考えすぎている。
階段を降りていると、登ってくる子供とすれ違う。いつ見ても疲れたような顔をしている子供。子供の母親を、何度か見たことがある。冬でも夏でもキャミソールを着ていた。僕にはそれだけの印象しかない女だった。
ぼんやりと人を見ながら、暗い道を歩いた。彼らは皆、目的をもって歩いているように見えた。僕は自分の頭が冷静になっていくのを感じた。人を見ていたはずの自分が、気が付くと、歩くだけの人間になっていた。僕は、いつまでもこんな単純な人間でいたいと思った。しかし、明日になればきっと、全て元に戻っているだろう。
階段を降りていると、登ってくる子供とすれ違う。いつ見ても疲れたような顔をしている子供。子供の母親を、何度か見たことがある。冬でも夏でもキャミソールを着ていた。僕にはそれだけの印象しかない女だった。
ぼんやりと人を見ながら、暗い道を歩いた。彼らは皆、目的をもって歩いているように見えた。僕は自分の頭が冷静になっていくのを感じた。人を見ていたはずの自分が、気が付くと、歩くだけの人間になっていた。僕は、いつまでもこんな単純な人間でいたいと思った。しかし、明日になればきっと、全て元に戻っているだろう。
その他
公開:20/03/01 02:34
生活
日々
基本的に、無、です。
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