土砂降り

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空が淀んでいる。
錫色よりも鈍色。
天気予報では晴れだったのに。
こうなっては傘の出番はないかもしれない。
一刻も早く建物に避難しなければ。
近い場所。
考えている間もなく、条件反射のように最寄駅へと走り出す。
いつの間にか、人波が駅へと続いている。
ひと息入れ、構内から見守っていると、最後の人影が飛び込んだ。
ギリギリセーフ。
音も大きく、すぐ降ってきたとわかる。
たくさんの猫と犬。
彼らは、うまいこと着地しては、散れじれに走っていく。
年に数回ある現象。
「cats and dogs」
ファンタジー
公開:20/02/26 14:36

ibara_hime

文章を削る練習をしています。
妄想は得意。感想は苦手。   ・・・・・・です。

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